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カイコガのキノコ体 Mushroom Body
キノコ体の構造

キノコ体は傘部(Calyx),柄部(Peduncle),葉部(Lobe)で構成される.傘部はその他の前大脳領域や,中大脳からの投射を受ける.キノコ体を構成するケニヨン細胞(Kenyon cell)は傘部で入力を受け,柄部内をその[[軸索]]が走行し,葉部において,キノコ体外来性細胞に接続する.葉部は,枝分かれしており,主として内側葉(Medial lobe)と垂直葉(Vertical lobe)に分かれる.これらはそれぞれβ葉,α葉とも呼ばれる.柄部・葉部には,スラブと呼ばれる層状のコンパートメントが存在し,それぞれ免疫反応性が異なる.また,他の前大脳領域とキノコ体を接続する[[神経細胞]]が特定のスラブ構造のみに分枝することから,機能的な役割が示唆されるが,実験的な検証が待たれる.


キノコ体の機能

嗅覚学習 ミツバチの脳部位の局所冷却実験によって,嗅覚学習には触角葉とともに,キノコ体が必要であることが分かっている(Erber et al., 1980).また脳内領域毎の[[薬理実験]]により,短期記憶から長期記憶に変化する過程,これに関与する細胞内シグナル伝達系が明らかにされてきている.
場所記憶 ゴキブリの視覚手掛かりがある[[アリーナ]]内の目的部位への到達時間を測定したところ,両側のキノコ体に対する局所破壊を施術したゴキブリは,到達までの時間が長いことから,キノコ体が場所記憶に重要であることが示唆されている(Mizunami et al., 1998).
運動制御 金属電極を用いた行動下細胞外記録実験により,ゴキブリの左右ターン等の運動に先行して,キノコ体の[[神経細胞]]の活動が観察されたことから,キノコ体が行動の準備ないしは司令に重要な役割を持つことが示唆されている(Okada et al., 1999).


キノコ体を構成する神経細胞

ケニオン細胞 ケニオン細胞は[[樹状突起]]をキノコ体の傘部に持ち,[[軸索]]をキノコ体の柄部・葉部にもつ[[神経細胞]]である.細胞体は一般的に非常に小さい.ケニオン細胞の[[軸索]]はスラブ構造に沿って走行し,太い[[軸索]]が通るスラブ(明スラブ)と,細い[[軸索]]が通るスラブが(暗スラブ)が交互に局在して多層構造を形成している(Iwasaki et al., 1999).ショウジョウバエでは,遺伝学的手法用いた実験によって,匂いと罰(電気ショック)の連合にはケニオン細胞が必要であることが分かっている(Zars et al., 2000).
キノコ体外来性細胞 前大脳側部に入力領域を持ち,キノコ体の傘部,葉部へ出力するタイプの細胞について,形態学的および電気生理学的な知見がある(Strausfeld & Li 1999).よく特性が調べられている例として,ゴキブリキノコ体の巨大入力[[ニューロン]](Giant input neuron)がある.この[[ニューロン]]は嗅覚,視覚および接触刺激に対して応答性を示すGABA[[免疫陽性]]の抑制性細胞であると考えられる(Nishino et al., 1998).バッタにおいては,広い嗅覚応答性を示し,またキノコ体の傘部における振動現象の形成機構への関与が示唆されている(Perez-Orive et al., 2002).
 (Pe[[ニューロン]]の記述を追加予定)

Reference

Erber J, Masuhr TH, Menzel R (1980) Localization of short-term memory in the brain of the bee, Apis mellifera. Physiol Entomol 5:343-358.

Fukushima R, Kanzaki R (2009) Modular subdivision of mushroom bodies by Kenyon cells in the silkmoth. J Comp Neurol 513:315-330.

Iwasaki M., Mizunami M., Nishikawa M., Itoh T. and Tominaga Y. (1999) Ultrastructural analysis of modular subunits in the mushroom bodies of the cockroach. J. Electron Microsc, 48: 55-62

Mizunami M, Weibrecht JM, Strausfeld NJ (1998) Mushroom bodies of the cockroach: Their participation in place memory. J Comp Neurol 402:520-537.

Nishino H, Mizunami M. (1998) Giant input neurons of the mushroom body: intracellular recording and staining in the cockroach. Neuroscience Letters, 246: 57-60.

Okada R, Ikeda J, Mizunami M (1999) Sensory responses and movement-related activities in extrinsic neurons of the cockroach mushroom bodies. J Comp Physiol A 185:115-129.

Perez-Orive J, Mazor O, Turner GC, Cassenaer S, Wilson RI, Laurent G (2002) Oscillations and sparsening of odor representations in the mushroom body. Science 297:359-365.

Strausfeld NJ, Sinakevitch I, Brown SM, Farris SM (2009) Ground plan of the insect mushroom body: functional and evolutionary implications. J Comp Neurol 513:265-291.

Zars T, Fischer M, Schulz R, Heisenberg M (2000) Localization of a short-term memory in Drosophila. Science 288:672-675.


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