各種鱗翅目昆虫触角葉糸球体構造

昆虫はわれわれヒトを含めた哺乳類に匹敵する,あるいはそれ以上の優れた嗅覚能力を持っています.嗅覚受容細胞(匂いセンサ)で受容された匂い情報は嗅覚系一次中枢において匂いの識別処理が行われます.哺乳類ではこの脳領域を嗅球(olfactory bulb),昆虫では触角葉(antennal lobe)と言いいます.触角葉は糸球体といわれる多数の球状構造からできています.このデータベースで挙げた鱗翅目昆虫の糸球体は,触角葉の入り口にある大きい糸球体(大糸球体(macroglomerular complex; MGC))とその他の小さなたくさんの糸球体(常糸球体(ordinary glomerulus))から構成されます.前者はフェロモン情報処理に,後者は植物や食物などの一般臭の情報を処理します.

フェロモン及び一般臭受容の詳細 匂い識別機構の詳細