flagflag
            
他の動物の
前大脳側部
カイコガ クロ
コオロギ
ルリ
キンバエ
ワモン
ゴキブリ
クロ
オオアリ
アメリカ
ザリガニ
ショウ
ジョウバエ
サバク
バッタ
藍浩之 (福岡大学理学部地球科学科)


セイヨウミツバチの前大脳側部 Lateral Protocerebrum



前大脳側葉protocerebral lateral lobe:前大脳側葉は非密集ニューロパイルであるため、他の領域との境界線および内部の小領域の境界線ははっきりしない。ミツバチにおいては、嗅覚二次ニューロンである触角葉出力ニューロンの終末が集まる前大脳側角(LH)についての神経解剖学的な研究が進んでいる。触角葉からの投射ニューロンは、単一糸球体投射ニューロン(uniglomerular projection neuron, uPN)と複数糸球体投射ニューロン(multiglomerular projection neuron, mPN)から成る。これらの出力ニューロンは、uPNの2つの経路(m-, l-ACT)とmPNの1つの経路(ml-ACT)を経由し、前大脳側角へ至る。その投射パターンから、前大脳側角は少なくとも4つのコンパートメントから成ることが分かっている(Kirchner et al., 2006)。このように、嗅覚情報が異なる経路を通って側角の異なるコンパートメントへ入力することから、側角では嗅覚情報の並列処理が行われていることが示唆される。キノコ体へはuPNのみ出力しているが、側角へはPNに加えmPNも出力している。mPNは複数の糸球体からの嗅覚情報を送る機能を持つことから、その情報を受け取る側角は触角葉の神経ネットワークの変化を検出していると考えられている(Ignell et al., 2005)。 また前大脳側葉には、偏光刺激に応答性のある視覚二次ニューロンの終末であり、球状のニューロピルである前側視覚小結節(anterior optic tubercle, AOTu)がある。バッタでは、太陽コンパス、偏光、スペクトルの処理に関わるAOTuニューロンが細胞内記録により同定されている(Pfeiffer et al., 2005)。ミツバチでは、近年カルシウムイメージングを用いた光学計測によってLHやAOTuの神経構築やその機能の研究が始まっている(Mota et al., 2011)。



参考文献

Ignel R., Dekker T., Ghaninia M., Hannson BS. (2005) Neuronal architecture of the mosquito deutocerebrum. J Comp Neurol 493: 207-240.

Kirschner S, Kleineidam CJ, Zube C, Rybak J, Grünewald B, Rössler W. (2006) Dual olfactory pathway in the honeybee, Apis mellifera. J Comp Neurol 499: 933-952.

Mota T., Yamagata N., Giurfa M., Gronenberg W., Sandoz JC. (2011) Neural organization and visual processing in the anterior optic tubercle of the honeybee brain. J Neurosci 31:11443-11456.

Pfeiffer K., Kinoshita M., Homberg U. (2005) Polarization-sensitive and light-sensitive neurons in two parallel pathways passing through the anterior optic tubercle in the locust brain. J Neurophysiol. 2005 94:3903-3915.

   

updating of the site
Copyright (C) 2018 Neuroinformatics Unit, RIKEN Center for Brain Science